ピアレスフィルム

ピアレスフィルムの特性

ピアレスフィルムとは、夏の強い日射しを月光のように変換する画期的な波長選択性フィルムです。
短波の紫外線と赤外線を大幅にカットし、植物に必要なブルーの光質を中心とした光線を透過することにより夏は涼しく、冬は暖かい室内環境をつくることができます。

遮熱・保温性

ピアレスフィルムは被覆内への太陽光の入射を波長選択することにより、高温化を防ぎ、被覆内からの放熱をおさえるので、こまめなハウス内の換気が省力でき、 被覆内を発芽、育苗適温に保つことができます。
また、ハウス内温度の管理負荷が小さくなることから光熱費の節約にも大きく貢献します。

微光透光性

適度な微光を透過させるため、アルミ蒸着層の厚みが調整されているので、根伸び優先で徒長のない健全な発芽になります。

防乾・保湿性

水蒸気バリア性に優れているので、播種時の初期潅水だけで、被覆期間中は潅水作業が省力することが出来ます。

以上の特性から、苗箱の積み降ろし作業を省くだけではなく、発芽までの温度や水の管理などの心労もなく、安心して根巻きの良いずんぐり型の健苗を育成していくことができます。



ピアレスフィルムのタイプと主な用途


種別タイプ光線透過率断熱率主な用途
内張り用
(ハウス内用)
TB27~30%80%水稲露地トンネル用、ハウス内カーテンなど
TS8~10%98%水稲ベタ掛け育苗、水稲露地トンネル用、野菜苗の育苗、接木苗の養生(トンネル)など
3S0%98%イチゴの短日処理、ウドの育苗など


水稲ベタ掛け育苗(TSタイプ、内張り用)

水稲ベタ掛け育苗

ノータッチ育苗
優れた断熱性能と保湿性でこまめな温度管理が必要なく被覆内を発芽、育苗適温に保つことができます。
根巻のいいガッチリした苗に
活発な光合成により、発芽初期よりバラツキのない濃緑色の苗ができます。
※被覆下の温度が35度以上にならないように十分換気をしてください。特に間口の広いハウスは熱が抜けにくいのでご注意下さい。

水稲露地トンネル育苗(TB、TSタイプ、内張り用)

播種から1.5葉位(緑化期)まではノータッチ。発芽器やハウスも不要です。
密閉したトンネル内でも高温障害もなく安心できます。
長期間(5〜6年)使用でき経済的。

果菜の接木育苗(TSタイプ、内張り用)

果菜の接木育苗では全国的に高い評価を得ております。
ブルーの光質のみを透過し、熱を入れず逃さない防寒と防暑と防湿効果により、苗が萎れずストレスのない健苗が四季通じて得られます。

きのこ栽培(TSタイプ、内張り用)

ホダ木内の栄養体(リグニン、ベントーザン、セルロース)の分解腐朽が早く、子実体(きのこ)の高サイクル発生ができます。
林内に近い適度な光量と紫外線カットにより、菌焼け、浮きホダとならず安定した生産ができます。
恒温化のため菌糸の蔓延が早く発生のサイクルが短縮できます。


温室カーテン(TBタイプ、内張り用)

温室カーテン

温室カーテンの必需品です。
ブルーの光質(タンパク合成波長)を透過し、組織細胞の活性化を促します。
そのため、品種本来の特性が発揮できます。
保温性と遮熱性の二刀流。四季を通し、ピアレス一層のみで経済的です。
面倒な交換作業は不要です。
金属アルミの消失がなく、過酷な条件下でも安定した断熱性が得られます。
防霧性に優れ、霧・モヤの発生を抑えます。


イチゴの早出し栽培(3Sタイプ、内張り用)

苺の早出し栽培

小型で充実した苺苗に3Sを一定期間(秋冷14日〜暖秋20日位)決められた時間帯(日の出前〜午前10時頃まで)だけ被覆し、花芽分化の前進および連続出らい性を発揮させます。

自然の冷気が活用でき夜冷育苗と同等の早出しができる。
窒素レベルの多少にかかわらず確実に花芽分化ができ、バラツキがない。
庭先で簡単に実施でき、高冷地育苗や、夜冷育苗と比べコストが安い。


種別タイプ厚反巾(m)加工巾 TB・TS共通(m)
内張り用TS1.05 1.351.35 1.5 1.85 2 2.1 2.35 2.4 2.7 3 3.15 3.35 3.5 3.75 4.05…
TB1.35
3S11 1.5 2 2.5 3 3.5…

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